「美容ディーラーは、本当に必要なのだろうか」。仕入れや注文の場面だけを見れば、そう考えることもあるかもしれません。反対に、長く付き合っているからという理由だけで、今の関係を続けているサロン様もあると思います。
私たちは、必要か不要かを先に決めるより、サロンに対して何を担う関係なのかを言葉にすることが大切だと考えています。本記事では、板場宣幸が公開したInstagram投稿「ディーラー不要論に物申す!後記」を出発点に、サロン経営者がディーラーとの関係を見直すための3つの問いを整理します。
- 「必要か」ではなく「何を担ってほしいか」から考えます
- 商品名以外に話していること、打ち合わせ後に残るものを確認します
- 次の相談で、課題・期待する支援・次の行動を一つずつ言葉にします
美容ディーラーが必要か迷うときに起きていること
ディーラーとの会話が注文確認だけになっていると、サロン側には役割の違いが見えにくくなります。価格や納期だけで比べれば、選択肢の一つに見えるのは自然なことです。
一方で、長い取引があることと、今のサロン経営に必要な関係であることは同じではありません。昔からの付き合いを理由に続けるだけでも、安さだけを理由に替えるだけでも、判断の軸が外側にあります。まずは自店が何に困り、相手に何を期待するのかを明確にする必要があります。

板場の視点
板場は投稿で、「僕は美容ディーラーは『日本最高の営業職』だと考えていて、全く不要にはならないと信じている」と書いています。これはサロン様に必要性を押しつける言葉ではなく、自分たちの仕事を必要とされるものにしたいという、ディーラー側の決意として述べたものです。
背景にあるのは、ディーラー側の不安と責任です
元の投稿で板場は、長く美容ディーラーをする中で、さまざまな理由からこの仕事を離れる仲間を見てきたと振り返っています。起業後には、仕事を続けていけるか不安だという相談を受けるようになったとも書いています。
ここで大切なのは、「ディーラーは必要だから今までどおりでよい」という話にしないことです。板場が心配したのは、将来振り返ったときに業界が衰退していることでした。そのため投稿は、自分の仕事が多くの方に必要とされるよう、何かをしていきたいという言葉へ続きます。
必要とされるかどうかは、肩書だけでは決まりません。私たちディーラー側にも、サロン様との関係を注文や納品だけで終わらせていないかを問い直す責任があります。

板場の視点
投稿には、起業後に「このままやっていけるか不安。」という相談を受けるようになった、とあります。この記事では相談者の氏名や個別事情には触れません。原文から受け取れるのは、不要論を外からの批判として片づけず、仕事をする側の課題として考えたという点です。
判断基準|関係を見直す3つの問い
ここからの3つは、投稿からの引用ではありません。板場の問題意識を、サロン経営者が現在の関係を点検する行動へ落とすために、当社が整理した問いです。
1.商品名以外に、何を話しているか
最近の打ち合わせを振り返り、商品名、数量、価格、納期以外に何を話したかを書き出してみてください。サロンの目標、現場で困っていること、導入後の運用などが話題に上がっているでしょうか。
話題が注文だけなら、ディーラー側がサロン様の背景を十分に聞けていない可能性があります。同時に、サロン側も「相談してよい相手」として期待を伝えていないかもしれません。まずは関係の現在地を事実として確認します。
2.打ち合わせの後に、何が残るか
打ち合わせの価値は、資料の枚数や話題の多さだけでは測れません。サロン側に判断材料が増えたか、比較する基準が揃ったか、次に試すことが明確になったかを確認します。
すぐに答えが出ない課題でも構いません。「次回までに何を確認するか」が残れば、関係は前に進みます。反対に、毎回同じ説明を聞いて終わるなら、必要な役割を一度話し合う余地があります。
3.次の行動を、誰が持つか
相談した後に、サロン側が決めることと、ディーラー側が調べることを分けます。「検討します」「確認します」で止めず、次回までの一つの行動を双方で決めます。
これは、ディーラーに経営判断を任せるという意味ではありません。自店の方針を決めるのはサロンです。その判断に必要な材料を、どこまで一緒に揃えるのかを明確にするための問いです。
具体策|次の相談で3つだけ伝える
関係を大きく変える前に、次の打ち合わせで以下の3つを伝えてみてください。
- 今、困っていること:例として「新しいメニューを増やすべきか迷っている」のように、結論ではなく悩みを共有します
- 判断に必要なこと:比較したい条件、現場で確認したいこと、導入後に不安なことを伝えます
- 次に決めること:誰が何を確認し、次回どの時点で判断するかを一つ決めます
この3つを伝えても対話が変わらない場合は、期待している役割と現在の支援にずれがあると分かります。反対に、サロン側が悩みを共有していなかったことに気づくかもしれません。替えるか続けるかの前に、判断できる情報を増やすことが目的です。
仕入れ先を替える判断とは分けて考える
今回の記事は、ディーラーの役割を見直すための内容です。実際に仕入れ先を替えるかどうかを検討するときは、時間・コスト・単価など、自店の条件を先に決める必要があります。
その判断については、公開済みの美容室の仕入れ先の選び方|替える前に決める3つで整理しています。必要・不要という感情と、取引条件の比較を混ぜず、二つの判断を分けてください。

板場の視点
板場は投稿を、「自分自身が人生をかけて取り組んでいる仕事が、たくさんの方に必要とされるために何かしていきたい!」という思いで企画したと説明しています。サロン様に必要と言っていただくには、私たちの側が担う役割を行動で示し続ける必要があります。
まとめ|必要か、ではなく何を担うか
美容ディーラーとの関係を見直すとき、最初から必要・不要の二択にする必要はありません。まず、商品名以外に何を話しているか、打ち合わせ後に何が残るか、次の行動を誰が持つかを確認します。
そして次の相談で、今の課題、判断に必要なこと、次に決めることを一つずつ共有してみてください。関係を続けるための確認ではなく、自店に必要な役割を明らかにするための確認です。私たちも、注文を受けるだけの関係になっていないか、自戒を込めて見直していきます。
よくある質問
サロン様が求める役割が受発注であり、条件にも納得しているなら、それも一つの関係です。大切なのは、慣習で続けるのではなく、自店が何を求めているかを理解して選んでいることです。
即答できるかだけで判断せず、何を確認し、いつ返答するかが明確かを見ます。分からないことを曖昧に答えるより、次の確認行動が決まるほうが判断材料になります。
緊急の事情がなければ、まず期待と現在のずれを言葉にすると判断しやすくなります。取引条件の比較は、時間・コスト・単価など自店の基準を決めたうえで行ってください。
美容ディーラーとの関係をご相談ください
当社は、サロン様に関わる人・モノ・コトを支える立場として、現在の課題から一緒に考えます。今の仕入れ先との関係をどう整理すればよいか、新しい商品やメニューを何から検討すればよいかなど、まだ結論が出ていない段階でもお問い合わせフォームからお聞かせください。
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